今年の誕生日お祝いは、いつか行ってみたいと思っていた「道後 海舟」へ。
このお店は愛媛版のミシュランガイドを読んで知ったものの、お高めのお値段にナカナカ勇気が出ず・・・。
GO TO イートのプレミアム食事券が使えることも後押しになり、ついに初潜入です。
道後商店街から少し外れたところに突如現れたのは落ち着いた佇まいの店舗。
暖簾をくぐった途端、お出汁の香りが鼻にすっと入ってきて、思わず深呼吸。
案内していただいた席は1階の掘りごたつ個室でした。
付出し
・桜鯛の子と白子 新物あおさ海苔のお出汁
白子って回転寿司で1度だけ食べたことがあるんだけど、ふにふにして不思議な食感なのよね。
まずくはないけれど、あまり印象に残らない食材と思っていたら・・・ここで出された白子はふにふにだけどプリプリ!?
素人ながら、とても新鮮で極上な白子なのだと感じさせる一品でした。
もちろんお出汁も文句なしの一級品のお味です。
・豊後水道の横輪 炭火塩炙り 伊予産新玉葱ポン酢 中山産原木椎茸炭火焼 地芽
お品書きを見ても「横輪」が何なのか理解してなかったら、まさかの魚が出てきて驚愕!
どうやらホンマグロの幼魚のことを横輪というらしいです。
ちょっと白みがかった身は大トロのような滑らかさ。
どことなくスマにも似てる気がする―
みじん切りされた新玉葱も辛みは全くなくて、横輪によく合います。
私ホントは生のネギと玉ねぎはダメ(うまく消化できないのか胃が不快になる)なんだけど、この新玉葱ポン酢は美味しすぎて残すのは勿体ない・・・次の日地獄も覚悟で完食しちゃいました。
座附
・春浅利の潮汁と伊予市産春キャベツ 北条沖の虎ハゼ火取り 中山産朝堀りたけのこ 自家製からすみ
からすみって日本だと高級、台湾だとちょっと手ごろ価格で買えるくらいに思っていたけれど、まさかの自家製なんです。
しかもこんなに厚切りで食べるのは初めてカモ!?
ねっとり濃厚なお味でお酒がどんどん進んじゃいます。
お店の方いわく毎年100本ほど仕込んでいるとのこと。
100本ものからすみがぶら下がっている風景を想像するとちょっぴり異様です(笑)
御造り
・瀬戸内のヒラメ・瀬戸内の烏賊炙り 土佐醤油 レモン醤油 浅葱 自然塩 本山葵
いろんな味付けで楽しめるように調味料がたくさーん。
素材がいいからどの食べ方をしても絶品。
レモン醤油はかなりさっぱりしたお味でした。
蓋物
・甘鯛桜道明寺蒸し 桜葉 碓井豆 花弁百合根
蓋を開けると桜葉の香りがふわっと漂ってきて、見た目だけじゃなくて香りでもしっかり楽しませていただいた一品。
桜餅を連想させるような優しいお味でした。
凌ぎ
・興居島沖の細魚 自家製からすみおろし うるい 山独活
またまたからすみ登場!
うるいと山ウドは初めて食材なんだけど、シャキシャキとした食感のものと白ネギのようなもの、とにかく全部美味しい!
どっちがどっち?
揚物
・宇和島産すっぽんの春巻き 南予産蕗の薹 新玉葱 和辛子 四国中央市の法皇キャビア
人生初のすっぽん!しかも希少価値が高そうな愛媛県産キャビア付きとなんとも豪華な一品。
これが出てくる前に「実はネギがちょっと苦手」という話をしたら、なんとネギ抜きの特別仕様で作ってくださいました!
既に餡が作ってあったのに私のだけわざわざネギを取り除いてくださったとのこと(その分、量が若干少なめ)。細やかな心遣いに頭が下がる思いでした。
ちなみにキャビアを産む魚が育つのには8年くらいかかる上に、大きくなってみないとオスかメスかわらないのだそうです。
8年手をかけてオスだったら切ない~(泣)
食事&留椀
・愛媛初の日本最高金賞 宇和町の中野さんの新米”ひめの凛” 八幡浜の鰆の梅味噌煮 桜鯛の山葵和え 松前町の新物ちりめん山椒 お漬物
・大洲の梶田商店の麦味噌汁 新物めかぶ 中山の原木なめこ 軸三つ葉
テーブル毎に釜で炊いたお米はつやつやでした。
家では発芽玄米ばかりだから久しぶりにお米の甘味を堪能できました。
余ったご飯はゴマを混ぜたおにぎりにしてお土産にしてもらえます。
そして、愛媛に来て初めて存在を知った麦味噌。優しい甘さがお腹の奥まで染み渡ります。
デザート
・内子町のイチゴと豆乳アイス&吉田町のブラッドオレンジ
見た目がとってもワイルドなブラッドオレンジは果汁たっぷりでとってもジューシー。
豆乳アイスは思っていた以上にミルク感強めでした。
初めて食べる食材だらけのお食事。愛媛県、瀬戸内産の素材を存分に満喫できました。
ちなみにお店で使っているお水は弘法大師ゆかりの地「杖ノ渕の湧水」なのだそうです。
また季節が廻った頃に行ってみたいお店です。